課題
Kabamには、最新作のロールプレイングゲーム(RPG)シミュレーションアプリ「Shop Titans」のユーザーベースを拡大するため、Aarkiのユーザー獲得キャンペーンをご利用いただきました。キャンペーンの目的は、幅広い層へのオーディエンス・リーチをもたらし、低いCPI(インストールあたりのコスト)で高いROI(投資利益率)をもたらす高エンゲージメントユーザーを集めることでした。またAarkiの膨大なデータレポジトリと機械学習能力を活用したグローバルな規模の展開も目指していました。
ソリューション
キャンペーン成功の鍵となったのは機械学習とクリエイティブ最適化を組み合わせたことでした。Aarkiでは、ブランド認知を高め、高いエンゲージメントと保持率をもたらす高ライフタイムバリュー(LTV)ユーザーを獲得するという目標を明確に設定しました。
機械学習による最適化
キャンペーンの冒頭に、インストールの最適化フェーズ、続いてイベントの最適化フェーズの2段階からなる機械学習プロセスを取り入れました。インストールの最適化フェーズの目的は、可能な限り低いコストで大量の新規アプリインストールを導くことでした。これに向けて、インテリジェント・サプレッションリストを活用し、アプリの高LTVユーザーへのリーチを図りました。従来のサプレッションリストにおいては、非アクティブユーザーが除外されます。これに対し、インテリジェント・サプレッションリストは、サプレッション対象外のユーザー全てを入札対象としており、非アクティブユーザーのインストール後の行動が非常に重要となっています。
インストールの最適化フェーズ完了後、イベントの最適化フェーズに移りました。ここではキャンペーンを最適化してアプリ内購入を推し進めるため、Kabamのファーストパーティデータを利用して乗法モデルを構築・立ち上げました。この乗法モデルにより、アトリビュートされていないイベントデータに基づいた予測が可能になりました。
同時に、短期間における入札ストリームの変動・偏向もとらえ、ユーザープロフィールのディープラーニングを行いました。モデルはインストール後のイベントおよび入札時におけるユーザーのLTVの予測に使用され、これによってキャンペーンのパフォーマンスが全体的に大きく向上しました。この結果、予測インストール率が実際のインストール率に近いものとなり、モデル較正の成功が示唆されました。
クリエイティブの最適化
予測が固まったところでクリエイティブのデザインに移ります。ユーザーのモチベーションを正しく理解するため、まずはアプリの独自性、そしてどのような特徴がユーザーの目を引いているかを把握するクリエイティブ調査を行いました。そして、Aarkiが当該分野において有する高度な専門性とクライアントのインサイトを組み合わせ、実際のゲームのUIおよびメカニクスが登場するビルダー広告クリエイティブならびにゲームプレイ広告クリエイティブをデザインしました。
また、全てのクリエイティブにゲームのメッセージやアセットを使用することで、どのようなゲームかを適切に説明し、ターゲット・オーディエンスにプレイを促しました。ここで重視したのは、異なるオーディエンス・セグメントのそれぞれに向けてカスタマイズされたクリエイティブを製作することでした。
「Shop Titans」は、ショップやキャラクターのカスタマイズ、リソース管理、トレード、クラフト、クエストなど様々な側面をもつゲームアプリです。この多様性ゆえに、Aarkiのクリエイティブチームは、各側面を個別にフィーチャーするパーソナライズされたメッセージを練り上げることができました。製作を進める過程でチャンピオン/チャレンジャーテストを行い、最も良い結果を出しているクリエイティブを絞り込みました。チャンピオン・クリエイティブへはメディア支出の割り当てを増やし、最もエンゲージメントの高いオーディエンスにフォーカスすることでキャンペーンのパフォーマンスを大きく高めました。Aarkiのチームはさらに、チャンピオン・クリエイティブに繰り返し新しいハードルを設定することで、クリエイティブの新鮮度と説得力を維持しました。
結果
キャンペーンはインストールあたりのコスト(CPI)、投資利益率(ROI)、ボリュームなどあらゆる指標において、クライアントの期待を超える成果を上げました。