モバイル・デマンドサイド・プラットフォームの選び方


How to Choose a DSP

モバイルアプリをプログラマティックにマーケティングするには、プロセス全体を通して確かな判断・決定力が求められます。例えば戦略や予算、重要業績評価指標(KPI)などを設定することが必要となります。しかしプログラマティック・チャンネルで成功を収めるにあたって最も重要なのは、よいメディアパートナーを選べるかどうかです。

この記事では、多くのデマンドサイド・プラットフォームがひしめき合う複雑な状況において、最も重視すべき要素は何であるかをまとめます。

  1. リーチとスケーラビリティ

頼れる DSP パートナーは、スケールにおいて他の追随を許しません。メディアパートナーを選ぶ際は、主要な広告エクスチェンジにもれなく組み込まれているか、ターゲット・オーディエンスにリーチするのに必要な広告フォーマットを全てカバーしているかを確認しましょう。グローバルなリーチと、様々な地域をターゲティングする経験を豊富に有する DSP パートナーを選べば、キャンペーンのスケーラビリティが確かなものになります。

  2. アルゴリズム型アプローチ(機械学習モデルおよびデータ)

予測モデルの構築に注力しているメディアパートナーを選びましょう。下位ファネル KPI をふまえてトレーニングされ、登録・販売・購入などのイベントに合わせて最適化されたカスタム機械学習アルゴリズムを提供するパートナーがよいでしょう。頼れるメディアパートナーの条件のひとつは、機械学習モデルのトレーニングに有用なデータをフィルタリングできることです。ぴったりのモデルと最適化ポイント(インストール、購入、CPA イベントなど)を選ぶことで、目標に向けてキャンペーンをスケーリングできます。

できる限りたくさんのデータを DSP パートナーと共有すれば、モデルの学習速度が上がります。パートナーが安全にデータに触れることができる環境を確保しましょう。この効果は長期的に現れてきます。

  3. クリエイティブ開発と最適化

クリエイティブ・ソリューションを提供できる DSP を選びましょう。例えばパーソナライズされた広告クリエイティブを生成できるクリエイティブ・スイートを有している、複数のクリエイティブ・バリエーションを高速でテストおよびイテレーション可能であるなどです。Aarki では、直接管理のクリエイティブ・スイートを利用し、追加料金なしで 100% のクリエイティブ開発をご提供します。

キャンペーンの計画を立てるにあたっては、クリエイティブの最適化に焦点を絞りましょう。A/B テストというと、幅広い要素を変更するというイメージを持たれがちですが、そうとは限りません。時には、行動喚起(CTA)の色、背景要素、キャッチコピーなどといった要素だけをテストする必要もあるのです。Aarki で行った調査では、こういった微細なディテールが大きな違いをもたらすことが分かっています。これにより、最高パフォーマンスを引き出す広告要素がいかなるものであるかを特定することができるのです。さらに、広告要素の複数のバリエーションをテストして、単一の広告内で最も効果的なコンビネーションを確定することもできます。

「チャンピオン」広告クリエイティブが決定したら、チャンネルで配信してみましょう。なおモバイル広告では、「広告疲れ」の問題が深刻であることを念頭に置く必要があります。だからこそクリエイティブ・バリエーションを常に変え続け、新しい要素をテストすることが重要なのです。目指すべきは、うまくいったクリエイティブを複製することではなく、現在最高のパフォーマンスを発揮しているクリエイティブを上回ることです。

また、新しい地域に進出することをお考えの場合は、クリエイティブ最適化の一側面として、広告のローカライゼーションもご検討いただく必要があります。

   4. レポート

よい DSP の条件のひとつは、完全な透明性を有していることです。Android アプリの広告主と、ユーザーが IDFA を共有する iOS アプリの広告主の場合、レポートはインプレッションレベルで行われる必要があります。広告主は広告プレースメント、リーチしたオーディエンス、広告費支出で何が得られているかを確認できる必要があります。キャンペーンのデータやキャンペーンに関連付けられるアプリイベントは、レポート・ダッシュボードで簡単に確認でき、かつ広告主にエンドツーエンドでパフォーマンスを可視化するレポートツールに API 経由で渡される必要があります。iOS 14.5 がリリースされ、IDFA からオプトアウトしたユーザー向けのApp Tracking Transparency(アプリのトラッキングの透明性、ATT)フレームワークが開始されてからは、レポートにいくつかの制限生じていますが、よい DSP はその中でも、全ての主要な MMP と統合して、受け取った SKAN ポストバックにデータを追加して転送することでレポートの透明性を保障するとともに、ダッシュボードをアップデートして新たな SKAN レポート・エクスペリエンスを提供できるものです。

有益なパフォーマンス・データに基づいた最適化が行えるよう、よいレポートツールを有するパートナーを選びましょう。

   5. データの安全/フラウドフィルタリング

広告詐欺とデータ保護は、プログラマティック広告キャンペーンを行う上での大きな懸念事項です。フラウドトラフィックをフィルタリングして除外でき、お客様のデータを安全に保管するシステムを保有しているメディアパートナーを選びましょう。

よい DSP は、アクティブなインストール後行動に関連するユーザーインプレッションを重視し、キャンペーン・パフォーマンスを積極的に分析して、調査すべき変則的事項を特定できます。さらに、RTB のみが有効になっているトラフィックにフォーカスする形でサプライソースを慎重に審査することも、広告詐欺対策として有効です。また、お客様ならびにお客様のアトリビューション・パートナーと協力し、各社の広告詐欺指標に照らしてキャンペーンを積極的にトラッキングし分析する DSP を選びましょう。詐欺対策は 1 方向からのみレビューされるのが一般的でしたが、Aarki では各パートナーが協働して 3 方向から検討する「360 度レビュー」をおすすめしています。

またデータの安全性も、考慮すべき重要なポイントです。「データが保管されているのはローカルのマシンか、安全なデータセンターか」「誰がデータに直接アクセス可能なのか」「オーディエンス・セグメントはどのように使われるのか」などといった点を DSP に問い合わせることをおすすめします。

   6. サポート

パフォーマンスが重要であることはもちろんですが、協力し合うことになるチームも考慮に入れましょう。広告費用の見返りをしっかりと獲得し、アプリユーザーのライフタイムバリュー(LTV)を高めていくには、優れたクライアント関係が必須です。

信頼と透明性、スケーラビリティに基づく長期的な関係性を構築することを目標のひとつとしましょう。そのために、キャンペーン管理にダイレクトな形で関わり、かつひとつひとつのステップにおいてアドバイスを提供できるだけの豊かな知識を有しているメディアチームと協力関係を結びましょう。

  7. 信頼性

パートナーの選択肢はたくさんですが、中でも市場でよい評価を受けており、信頼のおけるパートナーを選ぶことをおすすめします。「業界におけるパートナー候補の知名度はどれほどか」「類似の製品に関わった経験はあるか」「グローバルな広告枠を有しているか」などの事項を検討してみましょう。

まずは何をするのか?

新しいパートナーの検討に踏み出すのは簡単ではありません。Aarki でおすすめしているのは、いったん探索フェーズまでを完了し、どのような結果が出たか確かめることです。パートナーに十分な時間を与え、アルゴリズムに供給してトレーニングに使えるインプレッションを集めてもらいましょう。その結果を自社プラットフォームでトラッキングし、ROAS を計算しましょう。

新しいメディアパートナー探しは戦略的に行うことをおすすめします。この記事で挙げたポイントを考慮に入れましょう。また、プログラマティック業界は急速に発展し続けているため、最先端技術を備えたパートナーを選択する必要もあります。新しい傾向や困難にも適応できるパートナーを探しましょう。

Topics: Marketplace Insights