2021年、急成長するアジア太平洋地域の e コマース市場


BH__eCommerce in APAC

COVID-19(新型コロナウイルス感染症)パンデミックは、ライフスタイルに関わる行動に多大な影響を与え、人々が商品やサービスを購入する方法を大きく変えました。家で過ごす時間が増える中、実際の店舗での買い物は低調になっています。一方、この状況に乗じて拡大を続けているのが e コマース・プラットフォームです。

e コマースは2020年にアジア太平洋(APAC)地域で最も急激に成長した産業のひとつであり、多くの国で実施されたロックダウンを切り抜けるにとどまらず、その中で特に好調な分野にも数えられます。当該地域の e コマース産業は 2021 年に入ってもいっそうの拡大を見せており、2020~2025 年にかけて 8.2% の成長が見込まれています。米国での成長率は 5.1% 、欧州では 5.2% と予測されている中、アジア太平洋地域ではこれらの地域を大幅に上回る拡大が期待されているのです。eCommerce in APAC

アジア太平洋地域は、小売 e コマース市場としては今なお世界最大であり、2021 年にはデジタル売上高 2 兆 992 億ドルを記録しました。当該地域におけるデジタル小売業の売上高は、今年は北米の少なくとも 3 倍、西ヨーロッパのおよそ 5 倍と推定されています。

中国は最大の e コマース市場として、他市場を大幅にリードしています。中国は今年のグローバルな小売 e コマース売上高の 52.1% を占めるものと予想されており、19.0%ばかりを占める米国を大きく引き離しています。

eCommerce sales ranking
eMarketer の予測によれば、2021 年に最も急速な成長が予想されているのはインドであり、継続するパンデミックの影響をものともしない勢いが続いています。多くの小売業者がオンラインに登場・規模を拡張しているインドは、e コマースの成長ポテンシャルが非常に高い国であり、今年はデジタル売上高が 27.0% 伸長するものと予測されています。

eコマースはインドネシアでも勢いを増しています。インドネシアでは 7300 万人の人々がオンラインで年間 203 億ドル相当の買い物を行っています。また、インドネシアの全人口の 50% は 30 歳未満です。この年齢層の人々は他と比べてスマートフォンの使用時間がはるかに長いため、e コマース産業成長の余地も非常に大きくなっています。ecommerce in India

事例

Aarki はアジア太平洋地域にて、eコマース・キャンペーンを成功させております。当該キャンペーンでは、短期間に驚くべきパフォーマンスを実現しました。Aarki の機械学習モデルならびにクリエイティブ最適化により、コンバージョン率(CR)は 45.46% アップ、インストールあたりのコスト(CPI)は 40.46% ダウンしました。またリアクティベーションあたりのコスト(CPR)も 19.42% 下げることができました。

eCommerce case study Results
国ごとにキャンペーンのパフォーマンスを確認したところ、インドネシア、フィリピン、シンガポール、マレーシアでは全指標で改善が見られました。とりわけ CPI と CPR について 2 桁相当の低減が見受けられ、クリックスルー率(CTR)および CR もキャンペーン期間全体で見て改善しました。

2021 年のアジア太平洋地域における e コマース市場では、どのような傾向が予測されるでしょうか?

概観してみましょう。

2021 年、注目の 4 大 eコマース・トレンド

     1. 中間層の成長

社会における中間層の成長は、アジア太平洋地域における e コマースの成長に大きく寄与している要因です。2020 年には、20 億人のアジア人が中間層に相当すると推定され、この数はとりわけ中国、インド、インドネシアが急成長するにつれ、2030 年には 35 億人に達すると見込まれています。東南アジアにおいて多くの人々が貧困を脱していく中、中間層の存在がさらなる経済成長に火をつけることは間違いありません。

堅固な中間層は確かな消費者層となり、マーケターが生産的な投資を行う礎となります。また、中間層の成長がインターネットや携帯電話の普及と噛み合っていることも、e コマースの拡大に大きく寄与しています。アジア太平洋地域におけるスマートフォン利用率の上昇は他地域を圧倒しており、現在は世界最大のモバイル市場のひとつにもなっています。マーケターにはいっそう嬉しいことに、顧客が購入を行う際、エンゲージメントの主なチャンネルはモバイルデバイスとなっています。Statista によれば、アジア太平洋地域におけるモバイル・インターネット・ユーザーの普及率は、2020 年には 42% を記録しており、2025 年には 52% に達するものと予測されています。とりわけ東南アジアは、アジア太平洋地域全体で見てもインターネット普及率が最高であり、2021 年には 69% を記録しました。なお 2020 年の東南アジアにおけるインターネット普及率はわずか 31% でした。
ecommerce in Indonesia

     2. Eコマース市場の台頭 

パンデミックの影響により、アジア太平洋地域の人々の多くが e コマース・サイトに頼るようになりました。ロックダウン中に行われた調査によれば、インドネシア人の 32% が、これまで e コマース・プラットフォームで買い物をしたことがなかったと答えています。

ロックダウンを解除した国々も多いものの、e コマース・ウェブサイトに対する検索インタレストは衰えていません。オンライン・ショッピングへのシフトは、パンデミックに対する短期的な反応にとどまらないものなのです。顧客の購買行動が変わったことで、伝統的なスタイルの小売業者までもが流れに乗ってオンライン展開を始めています。物理的なロケーションによって特定地域の市場に縛られる商店も多かった中、オンラインに移行することで世界的な可視性が高まり、顧客エンゲージメントの契機にもなります。また古典的な店舗販売では、ターゲット・オーディエンスとつながり、顧客のフィードバックを受けることが、オンラインと比べて難しいともいえます。

     3. ショートビデオ・コンテンツの増加

アジア太平洋地域では、ショートビデオ・コンテンツが急成長しています。2020 年のパンデミックに後押しされて劇的なデジタル移行が発生したことにより、アジア太平洋はモバイルファーストの消費者経済という新たな立ち位置を確立しました。この流れの中、強力な動画コンテンツ戦略の構築に注力するブランドが増えています。動画こそがターゲット・オーディエンスと最も効率的にエンゲージするチャンスであるためです。

その中でショートビデオ・コンテンツは非常に重要なものとなっています。例えば人々がますます多忙となっている中国では、家事の隙間時間に、あるいは通勤中に公共交通機関でアクセスできるショートビデオ形式が、ライフスタイルにうまく適合するのです。Statista がまとめているとおり、中国におけるショートビデオのアクティブユーザー数は、2020 年末には 8 億 7200 万人に達しました。中国のインターネットユーザーは昨年、ショートビデオに毎月平均 42.6 時間を費やしています。

     4. デジタル支払い普及が e コマースにおける成功のカギ  

COVID-19 の影響により、小売業をめぐる様相は大きく変化しました。パンデミック以前は、オンラインの小売業者にクレジットカード番号を開示することに抵抗感を覚える顧客が少なからず存在しました。しかし現在では、人々はオンラインでの取引に躊躇しなくなっています。e コマースへのシフトは全世界で起こっており、クレジットカードやデビットカードが主要な支払い手段に成長しました。

アジア太平洋地域では、キャッシュレス支払い取引が世界の他地域を大きく引き離す勢いで急増しています。アジア太平洋地域の消費者は、人的接触を完全になくすことのできる完全キャッシュレスの取引手段を求めています。アジア太平洋におけるデジタル支払い市場は、年間 30% 以上の勢いで成長中です。世界的な支払い収益は 11% の増加を記録しましたが、この変化はアジア太平洋に牽引されています。増加幅の実に半分以上に、この地域が寄与しているのです。

アジア太平洋地域向けのクリエイティブ戦略について、詳しくはこちらの記事もご覧ください。Aarki のサービスについて詳細をご希望の場合はこちらからご連絡ください。

Topics: Marketplace Insights